一つの会社に長く勤める時代は終わった。
今の時代、キャリアは一社に依存せず、転職や学び直しを通じて何度でも挑戦できます。
そんな時に頼りになるのが 「雇用保険」。
「失業手当がもらえるだけ」と思っていませんか?
実は、再就職をサポートする 職業訓練や学び直し制度 も含めてフル活用できる仕組みなのです。
1. 失業手当はいくらもらえる?基本の仕組み
計算の流れ
-
賃金日額 = 直近6か月の給与合計 ÷ 180日
-
基本手当日額 = 賃金日額 × 50〜80%(賃金が高いほど率は下がる)
-
総支給額 = 基本手当日額 × 給付日数(自己都合か会社都合かで異なる)
※45〜59歳の基本手当日額の上限は 8,870円/日
シミュレーション(53歳・勤続20年以上)
月収 (額面) |
賃金日額 | 基本手当 (日額) |
自己都合 (150日) |
会社都合 (330日) |
---|---|---|---|---|
28万円 | 9,333円 | 6,033円 | 約90.5万円 | 約199.1万円 |
33万円 | 11,000円 | 6,405円 | 約96.1万円 | 約211.4万円 |
38万円 | 12,667円 | 6,564円 | 約98.5万円 | 約216.6万円 |
45万円 | 15,000円 | 7,500円 | 約112.5万円 | 約247.5万円 |
55万円 | 18,333円 ※上限適用 |
8,870円 | 約133.1万円 | 約292.7万円 |
月収が高くても 上限により頭打ち になる点に注意。
同じ条件でも 会社都合>自己都合で約2倍 の給付になることが分かります。
<注意点>
-
ボーナスは計算に含まれない
-
自己都合退職は「7日間待機+給付制限2か月」あり
-
求職活動実績(ハローワーク面談・応募)が必要
2. 失業手当をもらいながら学べる!ハロートレーニング
「ただ待つ」よりも、「学び直して再スタート」したい方におすすめなのが ハロートレーニング(公共職業訓練) です。
制度の概要
-
対象:ハローワークに求職登録した失業者
-
費用:受講料は無料(テキスト代は自己負担)
-
期間:3か月〜2年
-
内容:IT・介護・自動車整備・木工・電気設備など実践的なコース
メリット
-
訓練中に失業手当が切れても、修了まで支給延長される
-
「受講手当」「通所手当」が出る場合あり
-
終了後の就職率が高い
つまり、「お金をもらいながら学べる制度」。
自分のキャリアチェンジや資格取得に活用しない手はありません。
参考:厚生労働省 ハロートレーニング公式ページ
3. 誰におすすめか?
-
セカンドキャリアを考える40〜50代
-
子育て後に社会復帰したい女性
-
定年後も働きたいシニア世代
-
資格を取ってキャリアチェンジを目指す人
まとめ:制度を知れば人生の選択肢が広がる
失業手当は生活の支えになるだけでなく、職業訓練と組み合わせることで「次のキャリアをつくる力」にもなります。
「知らなかった」では損をしてしまう制度。
まずはハローワークで相談し、自分に合った支援を受けてみましょう。