「老後資金はどのくらい必要なのか?」
これは誰もが気になるテーマですが、答えは人それぞれです。
5,000万円という大きな貯蓄があっても「安心」と思う人もいれば、「全然足りない」と考える人もいます。
実際に、Yahooニュースで紹介された「貯蓄5,000万円で勝ち組を確信する夫と、現実的な妻の対立」の記事は大きな反響を呼びました。
この記事と読者コメントを参考にしながら、「老後資金5,000万円は安心なのか?」を考えていきます。
モデルケース:5,000万円で「勝ち組」と考える夫、反発する妻
記事のモデルケースはこんな内容でした。
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60歳の夫(仮名・良雄さん)は、退職金2,300万円と預貯金を合わせて5,000万円を確保。
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「これだけあれば老後は悠々自適、海外旅行や移住も夢じゃない」と自信満々。
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一方で妻(55歳・聡子さん)は冷静に指摘。
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築30年の家のリフォーム費用
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親の介護費用
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物価上昇による生活費の増加
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夫は「なんとかなるさ」と楽観視しましたが、妻は「現実を見て」と一蹴しました。
👉 ポイントは、**「お金の額」より「夫婦の認識のズレ」**が浮き彫りになったことです。
読者コメントで見えたリアルな老後の声
Yahoo記事のコメント欄には、多くの共感や異論が寄せられていました。
1. 「5,000万円あれば十分派」
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年金開始後は黒字になる
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出費を見直せば問題なく暮らせる
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「想定より資産の減りが少なかった」という実体験の声も
2. 「現実を見ろ派」
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介護費用や家の修繕は想定以上にかかる
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インフレを考えれば5,000万円でも不安
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実際に「母の介護で2,000万円以上負担した」という声も
3. 「健康・時間が大事派」
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「お金より筋肉を貯めろ」
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足腰が弱れば旅行もできない
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若いうちに楽しむことも必要
4. 「資産運用・マネーリテラシー派」
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5,000万円を運用すれば資産寿命は延びる
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ポートフォリオ設計や年利3〜5%を意識すべき
老後資金シミュレーションとリスク
総務省統計局の調査によると、65歳以上の夫婦の平均生活費は、
月25万6,521円。
年金などの収入との差額は 月3万円超の赤字 と言われています。
さらに「ゆとりある老後生活」には 月37.9万円 必要とのデータも。
仮に毎月15万円不足すれば、年間約180万円、5,000万円は26年ほどで底をつく計算です。
しかもこれは「想定外の支出なし」の場合。
実際には——
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家の修繕費
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車の買い替え
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親の介護費用(平均500〜1,000万円以上)
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子や孫への援助
こうした臨時出費で資産はさらに減っていきます。
老後の安心に必要なのは「お金」だけではない
この記事とコメントから見えてくるのは、**「お金=安心ではない」**という事実です。
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生活スタイルや居住地によって必要額は変わる
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夫婦の価値観の違いが不安の大きな原因になる
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健康や生きがいがなければ、お金があっても幸せとは限らない
まとめ:老後資金5,000万円の落とし穴
結論として、老後資金5,000万円は「多い」とも「少ない」とも言えません。
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お金の額より 夫婦での対話と価値観の共有 が重要
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想定外の出費に備え、シミュレーションと毎年の見直しが必要
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健康寿命・生きがい・働き方も含めた「人生設計」が鍵
👉 「5,000万円あるから安心」ではなく、
「どう暮らしたいかを夫婦で語り合う」ことが本当の安心につながるのではないでしょうか。
✍️ 編集後記
この記事を読んで強く感じたのは、「お金があっても幸せになれない人もいるし、お金がなくても満足して生きられる人もいる」ということです。
結局のところ、老後を安心して暮らすために必要なのは「金額」ではなく「夫婦の対話」と「健康」だと思います。
出典
THE GOLD ONLINE
「海外旅行へ行こう!貯蓄5,000万円で勝ち組確信の60歳夫に、パート妻が激怒した致命的な勘違い」
