PERは、株式の評価指標の一つです。
PERは、株価を1株あたりの1年間の利益であるEPSで割った値です。
株式市場では、PERが低い銘柄ほど「割安」であると考えられています。
例えば、
ある企業の株価が1,000円で、1株当たりのEPSが50円だとします。
EPS:: 50円
※EPS:「1株当たり純利益」で、企業の最終利益である「純利益」を、「発行済み株式数」で割ったもの。
この場合、その企業のPERは20倍となります。
つまり、投資家は、この企業の株を買うことで、
1年間に20%の利益を期待できることになります。
ただし、この20倍が割安なのか割高なのかは、業界や競合他社との比較をする必要があります。
例えば、
同じ業界の別の企業のPERが30倍だった場合、
20倍の企業は「割安」と言えます。
一方、
同じ業界でPERが15倍だった場合、
20倍の企業は「割高」と言えます。
1,500円÷50円=30倍
750円÷50円=15倍
PERを判断する際には、業界平均や他社との比較をすることが重要です。
また、株価が大幅に変動する場合には、PERが短期的に「割高」になっていることもありますので、PERだけで判断するのではなく、企業の長期的な成長性や将来性も考慮する必要があります。
住友林業(1911)
2.664円÷385円=6.9倍
※住友林業は、PERからの観点からは割安と判断できます。
投資家は、企業の業績や将来性を考慮しながら、良い会社を見つけ、絶好のタイミング、つまり、株価が「割安」か「割高」かを「PER」という指標を参考に購入を検討できます。
ただし、PERだけで株式投資の判断をすることはできません。
株価が低いからといって必ずしも割安とは限らず、企業の業績や将来性、業界動向など、多角的に情報を収集し、投資判断をする必要があります。
また、PERは業界によっても異なるため、同じPERでも業界によっては割安と割高が異なることもあります。
PERを判断する際には、企業の財務状況や競合環境など、多くの要素を考慮して判断しましょう。
一般的に、日本の上場企業では、PERが15倍程度が平均とされているので、それよりも高ければ「割高」、低ければ「割安」と記憶しておきましょう。
ただし、PERは業種や企業の特性によって大きく異なることがあります。
例えば、成長企業やハイテク企業の場合、将来の利益に期待が高まるため、PER100倍など極端に高い場合があるので、購入の際には十分気を付けましょう。
まとめ
PERは、株式の評価指標の一つでありPERだけで株価が高いか低いかを判断することはできません。
PERは、同業他社と比較することで、銘柄の評価をより正確に判断することができます。
低PERの銘柄は、業績が低迷しているなどの理由でPERが低い場合もあります。逆に高PERの銘柄は、業績が好調であることが多いです。
最終的に、PERだけでなく、企業の業績や将来性、業界動向など、多角的に情報を収集し、投資判断をすることが重要です。