55歳早期リタイアまでのロードマップ!税金や公的負担の基礎知識を解説!

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投資ブームと同時に目指す人が多くなったFIREや早期リタイアですが、実際にはそんなに簡単ではないのが現実です。

投資に失敗をしてしまう人もいますが、なかにはせっかく資産運用は順調でも出費に関する知識がないことで断念してしまうこともあります。

今回は55歳早期リタイアを目指すために必要な税金」や「公的負担」に関する基礎知識を解説していきます。

これを読んで、早期リタイアに必要な基本知識を身につけましょう。

 

【早期リタイアでFIRE実現!?自分にあったスタイルを考えよう!】

投資信託や株式といった資産運用を始める人が増加すると同時に早期リタイアをしてFIREの実現を検討するケースも多くなっているようです。

FIREは「Financial Independence, Retire Early」の略不語で、経済的自立や早期リタイアを意味します。

ここでは早期リタイアを目指すときに事前に考えておくことを説明していきます。

FIREには様々なスタイルがありますので、あくまでも自分に適したスタイルを考えることをオススメします。

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絶対にやってはいけないリタイア後の行動!

早期リタイアを目指して資産運用をしている人であれば今更と思うことですが、それでも絶対にやってはいけないことなので一応紹介しておきます。

早期リタイアのときに会社員であれば退職金を受け取ることができますが、銀行口座に入金すると数日内に金融機関から連絡がくる可能性があります。

もちろんすべてではありませんが、ある程度まとまった入金があれば金融機関が放っておくことはありません。

すでに資産運用に成功している人であればわかると思いますが、まとまったお金を金融機関がすすめる投資信託や保険等に使ってはいけません。

金融機関がすすめる投資信託の多くは手数料が高い傾向がありますし、自分の気に入った投資信託を扱っていないケースも多いのが現実です。

平均的なポートフォリオはあくまでも参考程度に!

早期リタイア後の資産運用のポートフォリオや平均支出などを気にする人もいますが、最終的には自分にあったスタイルを考えるようにしてください。

平均的な資料はあくまでも参考程度に利用することをオススメします。

早期リタイア後の収入源は投資信託の切り崩し個別株の配当を考えている人もいると思いますが、アルバイトやフリーランスで仕事を継続したいと思っている人もいるはずです。

平均的な50代のポートフォリオというと、現金の比率を年齢に合わせるイメージがあります。

また、投資先も債券投資信託などの比較的リスクが低めの商品を中心に運用することを推奨ことが多いようです。

もちろんリスクを軽減することが間違いではありませんが、資産額やこれまでの運用方法によって個人差があって当然のことです。

資金力があれば株式投資や不動産投資なども視野にいれることが可能になります。

個別株を中心に運用してきた人であれば、売買益から配当金を中心に変更もできますし、できるだけディフェンシブな株を購入することでリスクの軽減も狙うことが可能になります

事前に理解しておく費用とは?

早期リタイア後に必要な費用は必ず事前に計算しておくことをオススメします。

収入面ばかり気になって出費をおろそかにしていると思っている以上に圧迫される生活になるので注意が必要です。

定年後にかかる生活費は平均23万円~38万円と言われています

これは60歳定年後に夫婦2人で必要とされている金額ですが、数字的にみればわかるように幅が大きいのがわかります。

実際にそのときの資産額や個々の生活環境で基本的な生活費は異なるので、できるだけ詳細な金額を事前に把握しておくことが重要です。

毎月の食事、住居費、光熱費、通信費などは基本的な生活費が含まれます。自分たちの生活スタイルに合わせて、これらの費用を見積もる必要があります。

そのなかには、後ほど説明をする公的負担も含まれます。

FIRE後の生活スタイルを考えよう!

早期リタイアをして自分の自由な時間や経済的なゆとりを得ても、結果的に働くという選択肢に戻る人も少なくありません。

FIREを夢見ているときは自由な時間にあこがれますが、実際に達成すると時間が余ってしまうケースも多いようです。

FIRE後の生活スタイルにも様々な考え方が存在します。

無理のないレベルでフリーランスやアルバイトなどをおこなうのも良いですし、スポーツや趣味に時間を費やすのも悪くないことだと思います。

どちらにしても、充実した生活をするためにも事前にどのような生活スタイルにするかを考えておくことも重要です。

また、将来のために無理をしすぎて今の生活に多くの犠牲をはらうのもオススメできません。

【退職後にかかる費用と考えられる収入とは?】

退職後の生活費用を事前に検討しておく必要があると説明しましたが、実際にはどのような費用がかかるのでしょうか?

また、退職後に考えられる収入についても簡単に紹介していきます。

基本的な収入は年金と資産の切り崩し?

一般的な退職後の収入は「年金」とこれまで築いた「資産の切り崩し」や「配当金」になります。

早期退職でFIREを考えているのであれば、ある程度の経済的なゆとりはあるはずです。

資産運用の内容や資産額によってFIRE後の収入方法は異なると思いますが、一般的に考えられる選択肢を紹介しておきます。

この内容であれば、理論上はFIREやセミリタイアと言われる生活費用は確保できるはずです。

具体的に必要とされる金額には個人差がありますので控えますが、早期退職を実現させるために必須の指標として

「年間支出の25倍の資産」「4%の切り崩し」

が目安になります。

 

「年間支出の25倍の資産」

この指標では、リタイア以降毎年の生活費を資産から賄うために、リタイア時の資産が年間の支出額の25倍に相当する必要があるとされます。

生活費が100万円であれば、

リタイア時の資産は2500万円(100万円×25倍)必要とされるということです。

 

「4%の切り崩し」

リタイア時の資産が1億円であれば、毎年の支出額は4% × 1億円 = 400万円となります。

この考え方は、当面のリタイア生活を支えるために、資産をじっくり考えて進めていく計画です。

ただし、これらの指標も一般的なガイドラインであり、個人の状況やリスクに応じて調整することが重要です。

リタイア後の生活スタイルや希望、投資のリスク許容度などが異なるため、柔軟なアプローチがまた、将来の不確実性や変動する経済状況も考慮する必要があります。

 

ここでは、4通りの投資方法を紹介します。

他にも金、FX、仮想通貨、国債、定期預金もありますが、今回は紹介を控えておきます。

 

投資信託

投資信託は投資初心者が始めやすい敷居の低い運用方法として人気が高くなっています。

特に全世界株式型の投資信託に積み立てていく運用方法は、推奨される運用方法のひとつです。

投資信託を資産の中心にしている人の場合は、基本的に4%ルールなどに基づいた資産の切り崩しがメインになります。

この方法だと確実な不労所得ではないので、不安な面があるのも否定できません。

ただし、資産運用の方法としてオススメできる方法です。

 

ETF

ETFは上場投資信託のことで、「Exchange Traded Fund」の略です。

Exchange→取引所

Traded→取引をする

Fund→投資信託

内容的には投資信託とあまり変わりはありませんが、1口あたりの金額が数万円になることが多いので初心者向けというスタイルではありません。

配当金を受け取るようにしておけば個別株同様に配当金を受け取ることができます。

国内株、米国株

資産運用を経験済みの方であれば、今更国内株式や米国株式の説明をすることはないと思います。

投資信託やETFよりもリスクは高くなりますが、リターンや不労所得という意味では外せない運用方法のひとつです。

株式は売買による差額で得られる「値上がり益」をはじめ配当金株主優待を目的にした運用をおこなう人が多くなっています。

ある程度経験のある人はIPOなどへの参入もおこないますが、どちらにしても株式投資はFIREのカギを握る運用方法のひとつです。

不動産投資

不動産投資というと難しいという印象がありますが、昔からある一般的な資産運用の方法です。

もちろん、投資信託などと比べると資金力やリスク面で上級者向けになるので、それなりに勉強をしてから始めることをオススメします。

不動産投資をおこなっている人の場合は、不動産の譲渡益も見込めますが家賃収入が大きな魅力になります。

株式投資同様に早期リタイア後の生活にも影響が大きくなる運用方法です。

早期リタイア後の収入面を考えても個々によって違いがあることがわかります。

自身の資産状況や資産額に応じた収入を事前に計算することが成功の秘訣です。

食費をはじめとする生活費は人それぞれ

リタイア後の支出に関しても食費や娯楽費に関しては、個々の考え方や生活感で大きな違いがあります。

食費を削ってもかまわないという人もいれば、節約を重視したくないという人もいます。

従って生活費も収入面同様に個人差があるので一概には言えませんが、今回の主題にもなっている公的な出費に関しては多くの人が関連してきます。

公的出費には様々なものがありますが、会社員時代と異なる部分も多いのでリタイア前に理解しておくことをオススメします。

退職後も発生する納税とは?

退職後に発生する納税公的出費にはいくつかの種類があります。

会社員時代は会社に任せていたことも自分自身でおこなうことになるので注意が必要です。

リタイア後もフリーランスなどで収入を得る方は「所得税」の申告をご自身でおこなうケースも考えられますし、「年金保険料」「健康保険料」も会社員時代とは異なるので事前に理解をしておく必要があります。

 

【退職後にかかる納税義務の基本知識!】

会社員時代は会社に任せていたという人も多いと思いますが、退職後の納税は基本的に自分自身でおこなうことになります。

特に「所得税」や「住民税」のことは、ほとんどわからないという人も多いようです。

ここでは、退職後にかかる納税義務の基本知識について説明をしていきます。

今回の記事のメインテーマでもありますので、早期リタイア前に理解しておくことをオススメします。

退職後にかかる税金を簡単に紹介!

退職後にかかる主な税金は、

・所得税

・住民税

・国民年金保険料

・国民健康保険料

・介護保険料

などがあります。

退職時期や事前手続きによって異なるケースもありますので、注意が必要です。

特に退職金を給与や賞与と同じように源泉徴収してほしい場合は、事前に「退職所得の受給に関する申告書」という書類を勤務先に提出する必要があります。

住民税に関しても退職時期によって翌年の住民税負担額が異なるので、基本知識を事前に理解しておくことをオススメします。

退職後に発生する所得税の基本知識

全ての会社員ではありませんが、勤続年数や収入によって退職金が支給されます。

実は退職金にもしっかり所得税や住民税がかかることを理解しておく必要があります。

ちなみに退職金にかかる源泉徴収額の計算方法は以下のようになっています。

今後税法改定で変更することもあるので必要時に確認することをオススメします。

・課税退職所得金額 = 

 (退職金-退職所得控除額)×1/2

・源泉徴収税額 = 

 (課税退職所得金額×税率-控除額)×102.1%

すでに説明していますが、勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しておけば事前に源泉徴収をしてくれるので、確定申告は原則不要になります。

退職後にかかる所得税は、退職後に得た所得に対してかかることになります。

所得額にもよりますが、必要に応じて確定申告が必要になるので注意が必要です。

フリーランスとして得る収入はもちろんですが、金融資産の売却益に対しても所得税はかかりますが、特定口座(源泉徴収有)の口座であれば原則確定申告は不要です。

また、65歳以上に支給される老齢年金も雑所得として課税対象になっています。

老齢年金のみの収入の場合は、年収によって確定申告が必要です。

確定申告の方法については、控除などのこともあるので別の記事で紹介できれば良いと考えています。

そのときはまた丁寧に説明していきます。

退職後に発生する住民税の基本知識

おそらく退職後に一番驚くのが翌年以降の住民税の存在ではないでしょうか?

退職時期によってことなりますが、住民税のことを理解していないと思わぬ出費になるので注意が必要です。

所得税の場合は1月~12月の所得に対する申告を翌年の3月15日までにおこないます。

住民税は年税額を計算する点は同じですが、6月~5月を基準に税額が決定することになっています。

会社員の場合でも、

例えば2023年1月~12月住民税の計算だと2024年の6月~2025年5月の給与から天引きされることになります。

したがって1月~5月と6月~12月に退職した場合で住民税の納税方法が異なるので注意が必要です。

1月~5月に退職した場合

1月~5月に退職する場合は、最後の給与か退職一時金から5月までの月数分が控除されることになります。

6月1日付で再就職が決まっている人は、転職先で前年度分の住民税が天引きになります。

 

6月~12月に退職した場合

6月~12月に退職する場合は、給与から控除できなかった住民税は市区町村から送付される納付書を利用して個人で納めることになります。

住民税を退職一時金で全額支払うことも可能ですが、事前に勤め先と相談する必要があります。

わからないことは、早めに確認することをオススメします。

どちらにしても住民税は所得税のタイミングと異なるので、退職後に収入がなくても支払いが発生するので注意が必要です。

退職後に発生する国民年金保険料の基本知識

企業につとめている人にとっての年金は厚生年金のイメージが強いのではないでしょうか?

厚生年金は加入手続きを企業がおこなうので、個人の知識としてあまり理解できていない人も少なくないようです。

また、半分を企業が負担してくれているので、あまり高額というイメージも少ないのではないかと思います。

退職後の老齢年金も国民年金(基礎年金)だけの人と比べると受け取る年金額も多くなります。

早期退職をするということは厚生年金を脱退して国民年金に加入することになるので将来の受給額も減りますし、退職後の年金料は個人で支払うことになります。

ちなみに令和5年の国民年金保険料は月額16,520円ですが、

配偶者を扶養している場合は2人分納めることになるので注意が必要です。

どちらにしても納める金額の負担を事前に把握しておくことをオススメします。

今回は退職後の年金保険料の基本知識なので、年金の仕組みに関する説明は省略します。

年金の仕組みに関しては以前に当サイトでも解説しているのでそちらをごらんください。

退職後に発生する国民健康保険料の基本知識

退職後の保険料は、「健康保険」から「国民健康保険」に変えるのが一般的です。

会社員時代は会社が半額負担していますが、「国民健康保険」全額自己負担なので負担が多くなる可能性があります。

退職すると国民健康保険だけしか選択肢がないように思っている人もいるようですが、実際には3種類の選択方法があります。

 

任意継続健康保険

任意継続健康保険を選択すれば2年間は退職時の保険額と変わりませんが全額自己負担になります。

詳細は勤務先で相談をすることをオススメします。

国民健康保険

多くの人が選択する方法で、国民健康保険税とも言います。

前年度の所得額で保険料を決定するのが特徴のひとつです。

家族の健康保険(被扶養者)

FIRE後の所得状況にもよりますが、家族の健康保険の被扶養者になる方法もあります。

詳しくはご家族の勤務先で確認することをオススメします。

資産運用で目標額に到達した人が早期リタイアをしているのであれば今後の所得にもよりますが、「国民健康保険」に加入するのが一般的になるのかもしれません。

どちらにしても、退職後にも健康保険料が発生することを事前に理解しておくことは重要なことです。

わかっている支出は早めに計算しておければ不安も少なくなります。

退職後に発生する介護保険料の基本知識

介護保険は40歳以上になると支払いが始まる保険料です。

介護を必要とする人たちやその家族を支えるためにある保険制度になります。

介護保険サービスを受けられる人は以下のようになっています。

・65歳以上(第1号被保険者)の要支援または要介護の認定を受けた人

・40歳~64歳(第2号被保険者)までの医療保険加入者で、特定疾病が原因で要支援または要介護の認定を受けた人

会社員のときは給与から天引きになっていますが、リタイア後は自分で納めることになっています。

介護保険料は健康保険料と一緒に口座振替か納付書を利用して支払います。

介護保険料は3年に1回改定されていますが、その保険料は増加傾向にあります。

国民健康保険に加入している人は、所得をはじめ資産状況家族構成などをもとに市区町村が保険料を決定しています。

 

【番外編!ケース別に解説!退職後の確定申告と年末調整】

今回の記事は早期リタイア後の税金や保険料などの基本知識を説明しましたが、最後に退職後の確定申告についてケース別に解説していきます。

確定申告に関する詳細はいずれ細かく説明ができればと思っています。

今回は退職後のご自身の確定申告の有無について理解してください。

早期退職をした場合は確定申告が必要!

会社員のときは12月になると年末調整をおこなうことで、払い過ぎた税金がもどってきました。

年度の途中や12月時点で離職中の人は年末調整ができませんので、翌年の確定申告をおこなう必要があります。

確定申告は所得税を納めるための計算と思われていますが、実際には払い過ぎた税金の還付を目的にするケースもあります。

特に今後株式の売買や配当で収益を考えている人は必要になることも多くなるはずです。

退職後は無職でのんびりケース

退職後に別の職業に就かない人は、基本的に確定申告が必要です。

特に退職金で払い過ぎた税金の還付や翌年の住民税や国民健康保険料を軽減できる可能性が高くなります。

確定申告は難しいイメージがありますが、近年の確定申告用ソフトを利用すればさほど知識がなくても書類作成が可能です。

 また、税務署等も確定申告の時期を外せば比較的すいているので相談をしてみるのも良いと思います。

退職後に再就職や転職をするケース

早期リタイアやFIRE生活を考えている人は再就職をしないケースも多いと思いますが、中には「やっぱり働きたい」と思って再就職をする人もいます。

退職後に再就職をする場合は、タイミングによって再就職先で年末調整を受けることができます。

ただし、数年就職をしないのであれば無職という扱いになるので翌年の確定申告は必須になります。

退職後にアルバイトをするケース

退職後にアルバイトをする場合はアルバイト先によって異なりますが、1社だけであれば前職の所得と合算して年末調整をしてくれます。

2社以上の場合や年をまたぐ場合は年末調整ができませんので、自分自身で確定申告をおこなうことになります。

今回の記事を読んでいる人の多くは早期リタイアやFIREを考えている人が多いと思うので、アルバイトをするにしても開始時期が退職後から年をまたぐケースが多いはずです。

退職後はフリーランスになるケース

退職後にFIRE生活をする人のなかにはフリーランスの仕事をおこなうセミFIREを目指す人も少なくありません。

フリーランスになった人の場合は、開業届を出す必要があります。

退職した年度内であれば、会社員時代の「給与所得」とフリーランスの「事業所得」を合算して確定申告する必要があります。

また、翌年以降でも毎年確定申告をすることになるので、青色申告も視野にいれて勉強をしておくことをオススメします。

【まとめ】

今回は早期退職後にかかる税金や公的費用等の基本知識を説明しました。

退職後はこれまで天引きだったものが、個人で納めるようになるので注意が必要です。

また、後半では退職後の確定申告についても簡単に解説しています。

早期リタイアをするのであれば、簿記3級や確定申告の知識を身につけることをオススメします。

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